農薬廃液の捨て方
いずれの場合も 川や池や下水道に捨てるのは御法度です。絶対にやめましょう。

1,散布用希釈液

 まずは残さないように気をつけてください。必要な分だけ作ってまききってください。
 それでも余ったならば、畑や庭先の土に捨ててください。土壌中の微生物で分解されます。この方法がもっとも科学的にも良いです。除草剤は当然の事ながら有用植物が植わっていないところに捨てましょう。
2,粒剤・粉剤など
 少量の場合は散布用希釈液同様に土に捨てるのがベストです。
大量の場合は産廃として廃棄することが必要です。農家の方はJAに、一般の方は役所に相談してください。
3,原液・水和剤など
 少量ならば水にとかして希釈液にしてから土に捨ててください。
大量の場合は産廃として廃棄することが必要です。農家の方はJAに、一般の方は役所に相談してください。
農業廃棄物と農薬
1,背景
 廃棄物をリユース(再利用)またはリサイクル(再生)しようとする動きが高まっています。循環型社会形成推進基本法というものが制定されて以来、法律整備も進んできていますが、それに伴って廃棄する側の義務やコスト負担も増加してきています。農業に関しても98年に産業廃棄物の対象となり、ビニールハウスなどに使われているビニール(プラスチック類)を産業廃棄物として取り扱うことが農家に義務づけられています。この中にはポリの肥料袋や農薬の容器なども含まれます。ですから、適正に処理していく必要性はあります。紙袋の農薬はそのまま一般廃棄物と同様にゴミとして出すことができます。当然のことながらいずれも空容器の話で中身が入っているものは別にしなければなりません。  従来、各農家において焼却や埋め立てが主に行われてきましたが、野焼きは大規模な焼却炉で処理するのに比べてダイオキシンを発生しやすく、また、埋め立てても自然界で分解されにくいので本質的な解決にはなりません。また、一部の農家には違法投棄などを行っている事例も見られます。そのようなことが明るみに出た場合はその農家や産地のイメージを著しく損ねることになります。そういった背景があるので各農家は面倒がらずに前向きに処理にあたっていく必要があります。
2,対策
●廃棄物を減らす
 まず、空容器の廃棄量を減らすことが一番です。農薬容器もポリに替わって紙パックになったものも出始めていますし、折り畳むことにより廃棄物容量を減らすことができるいわゆるエコボトルなどもあります。今後は生分解性プラスチックなどがでてくることも予想されます。
 また、廃棄物を洗浄することも重要です。中身が入っている農薬容器は引き取り対象外ですから、少量残っているだけの場合も水で3回ぐらい洗うことが肝心です。洗浄水は川などに流さず、土にしみこませましょう。あるいは散布液に混ぜましょう。

●適正に処理する
 農家自身による焼却や埋め立ては禁じられています。たとえ自前で焼却炉を持っていても焼くことはできません。処理業者に出すことが唯一の適正処理となります。
 廃棄物処理は各地域の問題として扱うことと国から指導されていますので、最近では県・経済連・JAなどが中心となって廃棄物処理に関する協議会を設置する動きが広まっています。廃棄物を処理依頼するにはマニフェストといわれる処理票に記載しなければなりませんが、これは各農家にとってかなり大変な作業となります。そこで、協議会などが一括して集めてまとめて記載することが必要です。組織化されてない地区では早急に組織化を進める必要があります。処理費用の農家負担額はキロあたり二〇円〜五〇円ぐらいが相場となっています。地区により価格の差があるのは、集めた廃棄物の処理方法の違いや、県などからの助成金の有無などによるものです。また、地区によってはデポジット制を取るところもあります。これは販売時にあらかじめ処理費用を上乗せする方法です。
3,廃棄物の行方
 集められた廃プラは産廃業者によって処理されます。塩ビは塩素を含有しているのでダイオキシン発生の元凶のように言われることがありますが、大型焼却炉で温度管理を適性に行えばダイオキシンの発生は防ぐことができます。リサイクルされた塩ビは建材などに利用されていますが、残念ながら普通に石油から作られたものに比べて品質が劣り、また製造コストもリサイクルの方が高いので商品価値が乏しく引き取り手が見つかりにくい状況です。このことがリサイクル全体の大きな足かせになっています。
 一方、その他の処理方法も検討されています。もっとも進みそうなのはサーマルリサイクルと呼ばれるもので、ようするに燃やしてその熱をエネルギーとして回収する方法です。
 しかし、本質的には農業から廃棄されたものは再び農業用にリサイクルされるべきであり、メーカーなどもそれに向けて遅ればせながら動き出しているようです。
 さらに頭が痛いのは使い残しや期限切れの農薬や肥料、使えなくなった農機、家畜の糞尿などではないでしょうか。現状では十分なシステムができあがっているとは言えず、これらについても早急に処理方法の確立が望まれます。詳細は割愛しますが、一部の農家や農業法人にはISOの取得やゼロエミッションなど廃棄物問題への取り組みをアピールすることで農業経営の健全性をアピールすることを売りにする動きが出てきています。これらに関する情報収集及び取り組みが今後重要性を増すのは確実と言えるでしょう。

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