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■NHKスペシャル■農薬は減らせるか

1 名前: ★たてき 投稿日:2003/10/18(土) 21:05
NHKスペシャル 農薬は減らせるか
http://www.nhk.or.jp/special/top.html

 番組についての感想や疑問などがあればこのスレに書いてください。
番組プロディーサーから感想を聞かせて欲しいと頼まれていますので、
このスレの書きこみそのものを見てもらいます。

2 名前: 名無しさん 投稿日:2003/10/18(土) 21:49
2ゲット・・・・じゃなくて、
農薬を減らす意味についてあんまり考えてないんじゃないかという
印象を持ちました。(番組が、です)
問題は安全性?食味?それとも土作り?消費者受け?
減らしたらどうなる、という観点が置いてけぼりになって、使用回数
が19回で収まるかどうかという話一辺倒になっているような。
まあ、目標というのは必要で、目標を作った以上は守る必要が
あるということなんでしょうが。でも、19回ならいいんすか?

別に減農薬とは関係なくそれぐらいするだろうということも、
あたかも減農薬関連の作業として扱われているような印象も
あり、(葉面散布とか、検品とか。)慣行でどんな栽培が
行われているのか分かりにくい作りですよね。

「農薬は悪いものだから減らさないと」という大前提については、
NHKは全然疑うつもりがないみたいですね。

3 名前: 名無しです 投稿日:2003/10/18(土) 22:02
もうちょっと、農薬の安全性について化学的、生物学的
に証明させるような番組を作って欲しい。あれじゃ、
結局、農薬=悪は変わってないですね。

4 名前: 名無しです 投稿日:2003/10/18(土) 22:05
あの、ひとつ疑問なんですけど、薬使わないのでは
では逆に損失になってるようにしかみえないんですが。

特に後の方で畑の大部分が潰れたのを見ると。

5 名前: 名無しです 投稿日:2003/10/18(土) 22:08
連続すんません。あと、一つ。

農薬=悪みたいな番組だったにもかかわらず、
『生物農薬はいい』みたいな感じがとても、納得
いきません。

6 名前: 名無しさん 投稿日:2003/10/18(土) 22:11
農薬って使える作物の登録があるようですが、
登録されていない作物に対する使用(登録外使用?っていうの?)は
どれくらい悪いことなんですか?


7 名前: 名無しさん 投稿日:2003/10/18(土) 22:24
農薬の使用を減らす取り組みはいいと思うが、38を19へ
減らすのことができのであれば今まで過剰な防除をして
いたと思う。
(今年は冷夏だったから虫が少なかった?)
BT剤も連用すれば合成農薬より抵抗性が発達する。
確か嬬恋ではフェロモン剤(コナガ・オオタバコガ)の
防除をしていたと思ったが、一つも触れられていなかった。
農家は収量を上げなければ商売にならない。
収量を減らさず、農薬・化学肥料を減らす努力の場面を
伝える番組かと思って見たが、「農薬=悪」という製作者
の意図は拭いきれない内容だと思う。残念だった。

8 名前: 名無しさん 投稿日:2003/10/18(土) 22:33
トラップ調査をしていたが、粘着板の中央に普通はフェロモン
のルアーを付けてトラップ調査をするはずだが、TVで見た限り
ついてなかった。ただの粘着版には薬剤などは何もないはず。
あれはおかしいべ。

9 名前: ゴンちゃん 投稿日:2003/10/18(土) 22:55
初カキコです。
NHKが、農家の現場の厳しさを伝えただけでも進歩ではないかと思います。
石灰を大量にまいている場面で、農薬をまいていると喋っていたような気がします。それとも昔のPCNBなのかな?
微生物農薬も究極の作用点は化学反応なんですけど。まあ、BTなんか、いっぱいまいても、ほとんど問題ないでしょうけど。。抵抗性は合ピレや有機リンほど早くは無いのでは?
テレビ朝日が、ダイオキシン訴訟で敗訴したり、メディアもほんの少しは進歩しているのでは?でも、視聴率第一なんでしょうね。

10 名前: 名無し君 投稿日:2003/10/18(土) 23:58
報道とはこんなもんです。面白半分ですから!!、これに答えた嬬恋は世間知らずとしか言いようがない。


散布19回以下に抑えるなら高価な農薬(新農薬)を使えば簡単ですし。

かつて(20年前)NHKが農業の補助金に関して、ある産地を虐めたことがありますが今回もこれと同じです。体制は変わることなく、表面を面白おかしく表現して産地に迷惑をかけるだけです。
産地としてはメディアを信用すべきではありません。


11 名前: キャベツ畑 投稿日:2003/10/19(日) 06:40
素人農家です。
どうやったら38回も農薬を使えるのか、
防除作業はどうしているのか、
それで採算が合うのか、
プロの農家はそこまでやるのかと、それに圧倒されて息をのみながら見ていました。

12 名前: おろおろし 投稿日:2003/10/19(日) 09:10
とりあえずの感想です。

そもそも、安全な農産物を目指して、防除回数を19回以内にすると
いうことは、慣行栽培で使用していた平均39回では、安全ではないと
消費者は思い込むのでは?

実際に、昨年までの作物の残留農薬値を検査したり、今年の残留農薬値を
調べたりして、検出された成分があれば、そのADI値と比較してほし
かったですね。

それと種子消毒をしない意味は、あったのでしょうか?
それとも種子消毒した種子を購入したとか??

話は違いますが、
農薬は、登録範囲で使用することで、安全性は担保される
といいながら、一方で減農薬を目指すという方針を打ち出す
行政の二面性が、消費者を惑わしている原因だと思います。
行政は「ダブルスタンダード」を使い分けて、責任逃れをしている
と言ったら、言いすぎでしょうか?

マスコミも、それを結果としてあおっている点では、無責任だと思い
ます。
別のスレッドに書き込む話題でしょうが、今日の朝日新聞読書欄で、
「環境ホルモン・・・人心を「撹乱」した物質」(著:西川洋三 発行:日本評論社
1,600円)の紹介を山形浩生氏がされてました。
曰く、
「筆者は冷静で説得力に富む。そして読むうちに、ぼくたちも各種の環境
問題に対する態度を改める必要があることがわかる。化学合成物質はなんでもよくない、
といった思い込みはやめよう。その手の変な思い込みにかられて、必要以上に恐怖心を
煽る善意の団体にも注意しよう。同時にマスコミ報道も、つい派手な「問題」報道に
偏りがちで火消しをしない(この朝日新聞も含めて)。一般の市民はマスコミ報道を
鵜呑みにせずに自分でじっくり判断する習慣を身につけなきゃいけないのだ。」
「一時は危険視された各種物質も、学会ですでにほとんどがシロ判定となっている。
環境ホルモンの影響で人間の精子が減ったという研究も、かなりアヤシイ。だけれど、
こうした情報はちっとも報道されない。人々は相変わらず、環境ホルモンが大問題だと
思い込んでいる。」


13 名前: AtoZ 投稿日:2003/10/19(日) 12:10
>12
農薬は、登録範囲で使用することで、安全性は担保される
といいながら、一方で減農薬を目指すという方針を打ち出す
行政の二面性が、消費者を惑わしている原因だと思います。
行政は「ダブルスタンダード」を使い分けて、責任逃れをしている
と言ったら、言いすぎでしょうか?

どこか別のスレでも書きましたが、
おっしゃるように、農薬取締法が遵守されておれば、安全は担保されていることになり、
農水ももちろんそういう立場(のはず)ですね。

ではなぜ「減農薬」を農水が推進しているかというと、
食料・農業・農村基本法(新農業基本法)では、
農薬や化学肥料は(生産性確保の上からは必須であるが)、その使用が
環境負荷となっていることから、なるべく農業の「自然循環機能」を
高める方向に持っていこう目指している。
そこで、「減農薬」という発想が出てきたと理解しております。
農水の政策責任者もそういうスタンスだと思いますよ。

だから、「減農薬だから安全」というようなことは、そもそも間違いであります。
そうやって、間違ったことを叫んでいるのは多くのマスコミ、為にすることをねらっている団体や
似非科学者、それらに煽られた人々だと思います
(農取法の規制では不十分だという意見は、それはそれで傾聴に値するし、議論に価します。
 「反農薬」の方の主張の一部はここですね)

しかしながら、特別栽培について審議していた審議会の議事録を見ると、
農水側の御用学者の立場で(^^;)任命されている元農水関係の研究者OBでも
勘違いなこと(減農薬がより安全であるかのような)を発言されていました。
あれじゃ、御用学者の意味ないじゃないですか。

私は農水の基本理念は間違っていないと思いますが、
減農薬状態になるようにやっている種々の施策の中には、かなり怪しげな
物が多いとにらんでいます。

だから、おろおろしさんが「ダブルスタンダード」と考えるのも無理は無いかとも思います。
具体的な方策を見ると、めためたですよ。

いろいろ、めためたな点は有りマスが、
・成分数および散布回数などで減農薬を評価している。
・無条件に(近く)無機物農薬、生物農薬や天敵が化学農薬にまさるかのごときことをいっている。

など、まったくばかばかしいですね。
たぶん、本来の施策の意図である「自然循環型農業推進のための減農薬」
を実現するためには、「農薬散布回数や成分の半減」とか「生物農薬の推進」をすれば
目的がたっ競られるという、粗っぽい方法なんでしょうが、

その理念と具体的施策との矛盾の狭間に、東北の稲作とか、嬬恋のキャベツとかの農家が
はまりこんでいるのでしょう。



14 名前: AtoZ 投稿日:2003/10/19(日) 12:19

補足ですが、
>「減農薬だから安全」というようなことは、そもそも間違い

というのは、誤解を招きやすいので、

「減農薬だから安全」なのではなく「農薬取締法遵守で安全」
としてください。

15 名前: AI 投稿日:2003/10/19(日) 16:05
農薬の使用回数38回というのが、どのようにして決めた数字なのか、
今ひとつ判りませんでした。嬬恋の地区全体の平均なのか、最高回数なのか、
日本全体の平均なのか。
それから、番組に何回も出てきた「低農薬だから安全安心」ということが、
消費者ばかりでなく、生産者にも刷り込まれているようだと感じました。
他の方も書いてましたが、実際に食べる時の農薬の残留が殆どないということを
きちんと放送していないのは、NHKの望む結論を出したいが為の「情報操作」でしょう。
それと、連作障害と農薬は関連するのか?土地の「痩せ」と農薬は関連するのか?
生産者の言っている事をそのまま垂れ流して、その検証を怠ってます。
それらは輪作や転作する以外には根本的な解決にならないように思います。


16 名前: アマノジャク 投稿日:2003/10/19(日) 16:51
 みなさんが書いていない疑問をひとつ。農薬メーカーの実験の
様子がでていましたが、何種類かの植物が回っていて農薬が散布
されていました。見ている範囲では相当多量の農薬がかけられて
いたようでした。農薬には散布量が書いてあります。10a当り
100Lから150Lというように書いてあります。実験では
かけ残しどころか、これでもかというくらいかけられていました。
農薬メーカーでは、あのくらい散布をして効き目があるとか、ない
とか判断しているのでしょうか?現場で同じように散布しようと
したら、幼苗もしくは繁茂する以前なら可能かもしれませんが
、それ以降は基準散布量ではとても出来ないように思えるんですが。


17 名前: Seimei 投稿日:2003/10/19(日) 16:53
>>6
>登録されていない作物に対する使用(登録外使用?っていうの?)は
>どれくらい悪いことなんですか?
農薬取締法には生産者保護と消費者保護の両面があります。
以下は簡単にしてあるので、正確ではありません。
[生産者向け]
登録によって効果が保証されているので、効果がなかったり、薬害が出たりしても
何も保証がありません。
[消費者向け]
登録をとる際の実験で残留が問題ない水準である事が保証されますが、登録外では
データが無いので安全性が不明です。
(安全面では流通段階の抜き打ち調査とワンセットと考えてください。)

18 名前: Seimei 投稿日:2003/10/19(日) 16:57
>>11 キャベツ畑さん
38回というのは成分の話です。
2種類の薬を同時にまけば2回とカウントします。混合剤もしかり。




19 名前: Seimei 投稿日:2003/10/19(日) 17:00
>>8
>ついてなかった。ただの粘着版には薬剤などは何もないはず。
>あれはおかしいべ
番組を見てないので、正確なところは解りませんが、フェロモンを付けない
粘着版もあります。
例えばミカンキイロアザミウマなどは青い(明るい)波長を好むのでフェロ
モン等は使わずにトラップします。っていうかミカンは手頃なフェロモンが
見つかっていない。。。

20 名前: Seimei 投稿日:2003/10/19(日) 17:11
>>16 アマノジャクさん
登録をとる際に各種の機関で試験を行っているので、仮に農薬メーカーが
基準散布量を守っていなくても、とりあえず問題ないでしょう。
薬害などの関係で倍量試験などもやっているので、その場面だったとか。
実際のところ、単純に量で決まるのではなく、散布用ノズルの選び方や
散布者の技量、展着剤の種類などでも効果は大きく変わります。

21 名前: 名無しさん 投稿日:2003/10/19(日) 17:49
農薬メーカーが提示する安全基準値は、ボーダーライン
の値に数十倍〜数百倍の値を基準値として記載している
らしいです。

もう少し、農薬がいかに日本の農業生産に貢献してきた
かを放送してほしい。農薬が作られるまでの人々の苦労
とか知ってほしい。除草に関しては畑での全作業の内、
費やす時間は1/2。水田では1/4だそうです。水田だけ
でも全作業を人間でまかなうと年間のべ1億2000万人の
人手が必要とのことです。

そういった意味でも、もっと化学的・生物学的に安全で、
一つの薬剤ができるまで、10年以上もかかり、色々な
試験を経て作られているという事実も放送すべきです。

悲しい事に、こういった内容の番組はどの局見ても、
見た事ありません。大体は農薬=悪の表現してます。
中には確かに毒劇物のような物もありますが、使用法
を間違わなければ、安全である事が確認されています。
農薬=悪になる原因は、使用法の間違いによるものと
私は感じております。




22 名前: tea-farm 投稿日:2003/10/19(日) 19:18
>>19
番組中では、コナガのトラップでしたから、フェロモンは使われているはずです。
トラップ外観の映像と、粘着版自体の映像しかなかったので何とも言いかねますが
捕捉されていたのがコナガばかりのようでしたから、フェロモンを使った粘着トラ
ップなはず。

番組自体には、ほじくれば色々出てくるでしょうけど、一般の方向けには
あの程度で十分だと思います。
安全性云々よりも、彼らがこれだけ農薬を使っていて良いのだろうか?
半分にしてやってみようって事でやった結果と途中経過なのですから、
嬬恋村の人達に取って問題が無ければ、時間内でよくまとまっていたと思います。
最後の方で、"来年も19剤で行こうと思う"・・・・"みんなも上手くなってきたしね"
っていう指導員の方と農家のやりとりがありました。
栽培の仕方に知恵を絞り、目標が現実になってきているですから、良い例としてみれば
良いのではないでしょうか?

23 名前: トモゾヲ 投稿日:2003/10/19(日) 21:09
19回以内といっても、天然物由来のBT剤はカウントされないのだから、実際はもっと撒いているということですよね。
これって、減農薬を望んでいる消費者たちが望んでいる理想とはずれているんじゃないかと思います。
回数にこだわることでタイミングとかうまく狙って防除することになるので、農家がうまくなるのはそうだろうと思いますが、
減農薬栽培ルールの回数以内にするのがうまくなるというのでは、真の意味での防除がうまくなるということとは違いますよね。
真の意味での減農薬ではないし。
BT剤に偏重しすぎて抵抗性が出てしまわないかも心配です。

2割減収ということでしたが、病気が発生した圃場では菌密度が高くなって、翌年の栽培が難しくなるのではないでしょうか。
それによって連作障害を助長し、翌年の散布回数を増やしかねません。

24 名前: みき。 投稿日:2003/10/19(日) 21:10
>>16
 農薬メーカーの試験は、新規薬剤の調査のための試験だと思います。
 その段階では、薬療を調べるためと、効果を調べるための試験ですから、
 最終商品の農薬の使用基準とは違う方法だと思います。

 農薬の実用化のために日植防や日植調の試験では、農薬登録をとるための
 試験ですから、投下製剤薬量や水量を守って試験されてるはずですよ。

25 名前: みき。 投稿日:2003/10/19(日) 21:12
 農協の机の上にたばこの吸い殻がいっぱいあったり、
 煙草を吸いながら作業しているのをみると、この人達は、
 健康や安全に本当に気を使っているのか疑問になります。

 農薬よりもっと危ないものを平気で使いながら、特に職場
 環境で周囲の人への影響も感ぜず使っているのですから!!

26 名前: 名無しさん 投稿日:2003/10/19(日) 21:40
農薬=悪という図式でいるマスコミさん一度でいいので
農薬とたばこのどちらが人体に良くないのかを検証して
欲しい。

また、放送では異物(虫)の混入の事を放送していたが、
徹底防除を求め農薬散布回数を増やしている原因として
は欧米は1〜2%は許容範囲。(100個に1〜2個の被害果が
あってもよいが)日本では0.1%(1000個に1個)の水準
におさえなければならないという。
この様な事の海外との比較も取り入れて欲しい。

27 名前: いんせ@果樹兼業農家 投稿日:2003/10/19(日) 22:20
 ΣΣ( ̄◇ ̄;)!ハウッ!?
 ダイエー×阪神見ていて、ビデオに録るのも忘れた。(^_^;
 でも、嬬恋村のキャベツは慣行栽培38剤(成分)も散布してるのか。
めちゃくちゃ多くない? 今まで過剰防除していたか、減農薬にするために
わざと、慣行栽培の防除回数増やしているのでは? 
・・・( ̄  ̄;) うーん といっても、見ていない人がどうこう言ってもね。
失礼しました。
 (|||ノ`□´)ノ再放送は見るぞ(録るぞ)〜〜!!
 


28 名前: 金曜日の男 投稿日:2003/10/19(日) 23:04
連作障害とわかっていながら、キャベツばかり作っているのが
解せません。薬剤のローテーションだけでなく
作物のローテーションの必要を感じました。
なるほどブランド化したキャベツを大事にするのは
理解できるが、既に無理があるのではないでしょうか。
薬剤を30回以上も使えれば良いが、
半減させるとなると作物ローテーションを考えて
健全な農業にすべきではないでしょうか。
嬬恋では、これは難しいのでしょうかね。

29 名前: 6ですが 投稿日:2003/10/19(日) 23:29
>>17 Seimei さん、ありがとうございます。
という事はとくに問題にするような違法ではないと理解して
よろしいのでしょうか。
番組中にちらっと映ってた除草剤、キャベツでは
今年に急遽登録をとったようなので。
嬬恋では確かに少量ながら馬鈴薯もつくってはいますが。

30 名前: AtoZ 投稿日:2003/10/19(日) 23:45
農水省の特別栽培(減農薬栽培)ガイドラインには
いろいろ、いい加減な点が有るというのを13で
例示しましたが、
「慣行農薬散布回数」というのも、ずいぶんいい加減で、
どうにでも恣意的に変わるものですね。

しかし、一旦根拠が怪しかろうが、「慣行」の回数が明らかになったのなら、
それを減らす、それも内容が分かる状態で、工夫して減らすというのは
一歩前進かもしれません。
できれば、問題のナイト氏はやや少なく、今年のような場合は
やや多く、しっかり防除となればよろしい訳ですね。

私の知っている、「減農薬」をやっている指導的立場にある人は、

「農水の基準がばかばかしいのは仲間がみんな知っている。
 頭の良い人ほどばかばかしい基準を作るものだ。
 我々は、『減農薬作物』がやや高く取引されているのを利用して、
 実は、もっと先の、『技術向上』を目指している」

とおっしゃっていました。
根拠の希薄な「減農薬栽培基準」に振り回されることなく、
その精度を徹底的に利用する
頭の良い「減農薬基準」の利用の仕方なのかもしれません。




31 名前: Seimei 投稿日:2003/10/20(月) 03:17
>>29 6さん
当然、問題になる違法(変な表現ですが)も存在します。
収穫間際の葉ものに浸透移行制の強い粒剤をやったら、結構な濃度で残留
しますよね。
ここのところ、登録を拡大(従来の剤を)しているのは農薬取締り法で罰
則が強化された影響だと思います。

32 名前: アマノジャク 投稿日:2003/10/20(月) 12:49
Seimeiさん、みきさんの解説ありがとうございました。
農薬を使用して、且つ、この掲示板の閲覧者でいてさえ
知らないんですからねぇ。どこかに書いていたようですが
農薬の使用回数を半分にすることが、いかに安全かを説明
する為にあのような場面を使ったのでしょうか。

33 名前: ラーツ 投稿日:2003/10/20(月) 12:51
録画してたのを昨日見てみました。

まず、既に皆さんが指摘されているように、キャベツ単作による連作障害の悲劇を悲しく思いました。
連作障害と農薬との関係を視聴者がどう理解したのか、私には解りませんが・・・
次に、19回までは減農薬という非科学的な話にあきれてしまいました。
農協・農家は農薬の使用回数に縛られるあまり、効果的な散布時期を逸して、かつ、より収穫に近い時期に農薬を散布しがちな傾向を感じ、残留的な観点からよりリスクの高い方法を選択していることに、悲劇を感じました。
こんな方法で減農薬を定義するのは、科学が解る農業指導者がきちんと仕事をしていないからだろうなあと思ってしまいます。
だいじょぶか? 日本は・・・

34 名前: TJ 投稿日:2003/10/20(月) 22:28
旅行先で放送を見ました。番組の冒頭で、無登録農薬を使用した農産物を廃棄して
いる場面や期限切れ農薬を廃棄している場面を出して「農薬は怖い」という印象を
先ず抱かせたのは心憎い演出と感じました。嬬恋産地が減農薬栽培を始めたのは、
もはやブランドだけでは激しい産地間競争(輸入も含めて)に勝てないという危機
感からと思います。何らかのセールスポイントを打ち出さないと流通で優位に立て
なくなっています。番組からは現地の危機意識がひしひしと感じられ、それなりに
有意義な放送だったと思います。それにしても、嬬恋農業の将来を総合的に考えて
適切な助言ができる指導者が必要と感じました。

NHKには、農薬が日本の農業にいかに役立ってきたか是非取り上げてほしいと思います。
例えば、田の草取りから農家を開放した除草剤とか近年開発された安全性の高い新薬など。


35 名前: 零細農薬卸 投稿日:2003/10/20(月) 22:33
まあ、あんなもんでしょう。立派です。
購買実績が半分になっても産地の生き残りを賭けるは立派です。
二割減の出荷量なら今年は賭けに勝ったと思います。
但し、単価はどうだったのでしょうか。
およそ営農指導ということにに関して、特にも減農薬にかかんにも挑戦する場合は減収する事を想定し、単価アップの手段を考えずして事に及ぶのは、農家サイドに立っているとは言えません。
単純に販売戦略上の手段であって「売りやすい」だけであります。
売り易い環境を得たならば、同時により高く売る算段をしなければ営農指導員としては片手落ちであります。
非科学的と指摘されようが、それはわが国の悲しい現実ですからしょうがありません。
しかし、病虫害のリスクの負荷がかかった挙句、減収し、しかも単価が同じだとしたら生産者は、あまりに気の毒です。
昨日の朝日新聞の書評で出ておりましたが、大騒ぎした環境ホルモンも今となっては、コンピュータの二千年問題みたいなもんでした。
つまり杞憂であります。
杞憂を大げさに騒ぎ、生産者を愚弄し、挙句に「より安全なものを、より安く」なんて言ってるようじゃ、この国は大変な事態になるでしょう。
虫一匹、ナメクジ一匹に騒ぐようじゃ低農薬の安全も安心もあったもんじゃありません。


36 名前: ★たてき 投稿日:2003/10/20(月) 23:35
 まず言えることは大変良くできた番組だったなって事です。
この番組の構想自体は昨年末頃から始まっています。農薬のベネフィットを
いかに視聴者に伝えるかというのが主題だったと思います。
そのためには減農薬栽培が難しいということを伝えることで
逆説的に主題を表現したと私は解釈しました。
というのも、今年の1月に番組の構想について私も取材を受けており、
農薬の使用自体にスポットを当てるとしてもこういう番組にならざるを
得ないというのがわかるのです。
 
 嬬恋地区のキャベツ栽培で38回の農薬使用をしているというのは
ちょっと驚く数字でしたね。多すぎますが、その多い理由として連作障
害や消費者特に流通からの品質要求が厳しいことをきっちり表現してい
ました。これは農薬使用が農業現場の責任ではないということを伝えた
という面でマスコミ史上画期的な事だったと思います。また、農薬散布
現場や農薬そのものが肯定的にたくさん画面上に出ていた点でも画期的
でしたね。従来こういう番組はなかったと思います。

 NHKはクローズアップ現代もそうでしたが報道姿勢が明らかに変
わってきています。

37 名前: みき。 投稿日:2003/10/21(火) 00:09
キャベツを買う購入者にとっては、1玉あるいは半玉が、いきつけのスーパー
の広告で何円かと言うことが大事で、品質は一定以上であれば、あまり差を
かんじてないのではないでしょうか? 今日いつものスーパーで買っておいし
かっても、1週間後には同じ産地の商品はないわけですから。

ところで、この放送をみて、他の産地が、うちは18回だから嬬恋より安全、
うちは、15かいだから、さらに10%安全なんて無益な競争を始めたりすると
悲惨ですね.

38回は、38剤なのでしょうか? それとも、トラクターが畑にはいるのが、
38回なのでしょうか? それなら週2回散布をすると言うとてつもなく、
大変な作業ですね.

38 名前: 生協商務 投稿日:2003/10/21(火) 00:37
一般的な消費者はどう見えるんだろうか、という視点でじっと見てました。概ねNHKの立場からは公平なつくりになっていたと思いました。
でも実際はどうなんだろう。自分の持っている情報や先入観を補強する形で見がちだから、それぞれですね。

38剤は原体ですね。購入種子が1〜2原体、苗消毒が4〜5原体、土壌消毒剤が1〜2原体として、夏秋作の高原の慣行栽培なら30原体以上はあり得るのではないのでしょうか。しかも、生産者の聞き取り集約のようですのでBT剤、スピノサド剤をカウントしていたり、いなかったりはいい加減だと思いますよ。また逆に混合製剤を1回とか。
回数にこだわる余り、という印象はあります。農薬の総量削減や環境負荷軽減なら種子消毒や苗消毒は有効なのに、種子消毒のない種を購入していました。


39 名前: みとこんどりあ 投稿日:2003/10/21(火) 02:04
消費者の中には減農薬なら安全だとか安心だとか勝手に思い込んで、この番組で言う普通の野菜(減農薬していない野菜)
より好んで買いたがってる人がいるみたいですね。
減農薬でも結局は農薬を使ってるのにね・・・
この番組を見ていると、野菜に虫がついていると嫌うらしいから天敵などによる生物的防除も使えないかな・・・
スーパーに並んでいるキャベツの中から寄生峰の死骸がでてきたら消費者は嫌うのかな!?それが減農薬だったとしても・・・

40 名前: ぶんたろう 投稿日:2003/10/21(火) 15:05
初めて書き込みます。
「クローズアップ現代」、「KHNスペシャル」続けて農薬問題を取り上げていましたが、これが、「今年は特別だから・・」で終わらない、つまり、日本の農業を見つめ直し、日本の気象条件の中でおいしい農作物を一定の品質で作るのがいかに難しく、盲目的な減農薬、無農薬が以下に生産者を苦しめているか、消費者と流通が見直してくれればと思いました。
実際は、どのような反響があったのでしょうかね?
日本の食生活を握っていると勘違いしている流通の方々はどのような対応をされているのか知りたいです。
少しくらい虫が付いていたり、米の中に斑点米が1000粒に1粒ぐらい入っていたり、そんなの取り除けばいいと思うのですがねえ。
減農薬、無農薬をありがたがる消費者の方々にはそのような努力をしてもらうべきであり、農家がそんなことのために努力する必要ってあるのでしょうか?
やはり日本は豊かなんだろうなあって感じました。
そうそう、農林水産省が「農薬の現地混用はだめ」との公式見解をだしたとの噂があります。
本当だとすると、いかに散布回数、成分数を減らそうとも、そのような「散布方法」であったら、即アウト?


41 名前: とある小売業者 投稿日:2003/10/21(火) 15:18
この業界にいる人間にとっては、なかなかの番組であったと思います。
消費者がどのように受け取るのかは未知数ですが・・。
できれば残留農薬の話題を付け加えていただくとか、BT剤がなぜ安全なのか等々
説明していただけるとよかったのかな。そうすれば必要最低限の農薬の使用は、
安定生産、供給のために必要なのであるとの結論がでたような気がするのですが。
贅沢な意見かもしれませんが・・・。
ただ、我が家の奥様はきゃべつに19回も農薬を散布しているのを少々びっくりしていました。
そのくせスーパーでは虫の付いている野菜は買ってこないのですがね。


42 名前: 湖水 投稿日:2003/10/21(火) 21:34
なかなかいい番組でした。
農薬の必要性もきっちり押さえているし、虫1匹、トロケ、シミちょっとでクレーム
が来るところなんかも、写しているし、農薬にも、農家にも、好意的な番組つくりだったんでは
ないでしょうか。

とはいえ、38回はすごい。多いとは聞いていたけれど、これほどとは。
あれは、どう見ても減らさなければならないと思う。
で、そのへんの感想ですが、多くなってしまう理由の一つが、トラクター
のフームスプレヤー。手散布だったら、38回なんて労力的に無理です
ものね。簡単に出来るから、散布回数が増える。
もう一つ、散布回数を増やしているのは、殺菌剤のようですね。
でも、キャベツにとって殺菌剤なんて、気休め程度の効果しかないもの
が多い。結球を始めれば、内部の葉にも、株元にも農薬はかからないの
だから。農薬を散布するより、病気の株を取り除いたほうが効果が高い
のではないか。ま、労力的にそれがなかなか出来ないのですが。
農薬をかけずに病気が出ると、農薬をかければ良かったとなる。
そういう心理が働くから、殺菌剤は多めになっていく。
今回、番組の中で株腐れを農薬を散布しなかったからと言っていました
が、では農薬を散布していたら、どの程度減っていたのでしょうか。
1回くらい余分に散布したところで、たいした効果はなかったのでは
ないかと私は思います。
少しでも効果があれば散布するか、少ししか効果がないなら散布しないか。
それによって殺菌剤の散布回数はかなり変わりますよ。


43 名前: AtoZ 投稿日:2003/10/21(火) 22:50
>42
農薬をかけずに病気が出ると、農薬をかければ良かったとなる。
そういう心理が働くから、殺菌剤は多めになっていく。
今回、番組の中で株腐れを農薬を散布しなかったからと言っていました
が、では農薬を散布していたら、どの程度減っていたのでしょうか。
1回くらい余分に散布したところで、たいした効果はなかったのでは
ないかと私は思います。
少しでも効果があれば散布するか、少ししか効果がないなら散布しないか。
それによって殺菌剤の散布回数はかなり変わりますよ。


非常に見識の高いご発言ですね。
まさによい点を指摘しておられると思います。
減農薬農法というのは、確立された技術ではないので、栽培自体が「実験」になってしまいます。

であれば、割り切って、
対照区を設けてやってみるのが一番よいでしょうね。
なにも圃場の半分を対照区にする必要はなく、ごく一部でよいと思います。
そうやってデータを積み上げていけば、かなり説得力のある技術になると思います。

今後5年間でもそうやって、技術に磨きをかければ、
何とかコンテストの天皇杯クラスも取れるのではないでしょうか。



44 名前: uko 投稿日:2003/10/22(水) 07:31
キャベツの産地間競争はとても厳しくて、少しでも優位な点を
作ろうと努力していますよ。
作物価格が安い中でそんなに無駄な散布をしているとは僕には
思えません。
もし余分に散布している産地があればそれは怠慢な産地でしょう。
減らせるでしょうなどと暢気にコメントしている方は産地の人じゃ
ないのでは?
キャベツにつく虫と発生する病気は尋常じゃありません。
と思った次第。

45 名前: 名無しさん 投稿日:2003/10/22(水) 09:01
農薬の使用回数38回について、数え方に見た人と実際との
ギャップがあるように感じます。
例えば次のHPの農薬の使用回数なんかも同様では?
http://www.ja-matsuyama.or.jp/eco01.htm


46 名前: AtoZ 投稿日:2003/10/22(水) 12:35
>44
この方の言い分は、
「農家は既に十分工夫してきた」
ということかなと思います。自負があればそのように思われるかもしれません。
しかし、同意できかねる部分もあります。

そもそも農家の現行の散布体系が最少(最適に効率化されているという意味)になっているとは思いません。
もちろん、非常に工夫をされているところはあるでしょうが、
多くの場合は、42の湖水さんの表現されるように、

「農薬をかけずに病気が出ると、農薬をかければ良かったとなる。そういう心理が働くから、殺菌剤は多めになっていく。」

というようなことになっているのではありませんか?

私が43でいったような対照区を設けている農家を寡聞にして聞いたことがありませんが
(多分少数はいると思いますが)、
対照区も設けないで、「この方法が最適だ!」なんていえないのですよ。



「では農薬を散布していたら、どの程度減っていたのでしょうか。1回くらい余分に散布したところで、たいした効果はなかったのではないかと私は思います。

現実に、慣行栽培では、いかにも多めの散布になっていると思う人がいるから、減農薬栽培をやる人がいるのは確かで、
高く売れるからというだけでは無理で、
「あれなら、いけそうだ」
と思うから、突っ走ってしまうんですね。

現に、病害虫少発年には、かなりの部分で予定通りできた訳でしょう。
問題は、多発傾向になった時に、見極める技術がなかったのか、あるいは「減農薬」のくびきにとらわれて、追加散布ができなかったことにあるのでしょう。

「農家は無駄な農薬を撒いていない」というのは
かつての農業技術新報あたりでよく使われていた言い分ですが、私の率直な感想では
「そんなことはありません。無駄はあるし、まだまだ改善の余地はある」と考えます。



47 名前: なしやん 投稿日:2003/10/22(水) 13:22
みなさま、はじめまして。

わたしは梨を栽培している専業農家です。

番組を見て率直な感想は「すごいなぁ!」の一言です。農協主導でよく半分に減らすことができたなあと感心しました。

私たちにとって農薬を減らすことはすごく怖いです。減農薬はひとつの技術だと思いますが、梨などの場合は減農薬でやって病気が大発生してしまうとその被害は翌年、翌々年まで影響する場合がありその病気を根絶するためよりたくさんの農薬を使わなければならないことが怖いです。

また、自分の園は減農薬できても隣の園から病気が広がることがあるので、産地で取り組まなければならない問題でもあるし大変です。

38回を19回にして本当にメリットを受けるのは誰なんでしょうか?

とはいっても自分も農薬は減らしたい!だって農薬散布は重労働だもの。
こんな考えは変でしょうか?

48 名前: 零細農薬卸 投稿日:2003/10/22(水) 17:02
果樹農家の皆様には「減農薬」はお勧めできません。
今年のような北日本の長雨低温状態ですと殺虫剤はある程度減らしても大惨事にはなりませんが、例年並の温度推移だと大惨事になる可能性は高いと思います。
虫がついていたり、サビがついていたりしても同価格というより「減農薬リスク」を鑑み、高い値段で買って下さる消費者が出て来ない限り、お勧めできません。
果樹の場合、本当に無農薬でやったら1年で木は終ります。
廃園になった果樹園を「なしやさん」もご覧になったことはあると思います。
1年でというより半年もちませんよね。

49 名前: uko 投稿日:2003/10/22(水) 17:03
>46
真っ向から反論するわけではありません。
38回を前提にもしていません。
結果を後から議論できる余裕のある人ならば、病気が出るかも
しれないが、出ないかもしれないので散布しないという判断も
できるでしょうが、それは来期に生かすことであって、そんな
判断が切羽詰った農家ができるのでしょうか?
個人で判断して生産する人がいるのかも知れませんが、私が
前提としてのは、産地として農協などに指導されているところ
です。
このような産地では、暦を前提にしながらも、気象条件や病害
虫の発生状況を見て、週ごとに防除情報を出していると思います。
私が知っているのはそのような産地です。
そして、キャベツの産地はそのように必死で戦っていると私は
認識しているのです。







50 名前: 湖水 投稿日:2003/10/22(水) 19:49
>49
病気の発生も害虫の発生も、畑によって異なるのですから、農業者が自分で判断するしかないのです。
農協の指導によっていたら、どうしたって農薬は多くなります。
見てもいない畑について、農薬をかけなくてもいいとは、言いにくいでしょう。
自分ですら、全部の畑を見回ってから農薬を決めるなんで事は出来ないのですから、農協の職員にそれを
求める事が無理。
「出てるとまずいから、あれもやっとこうか。」けっこうこういう感覚の人は多いと思います。私も、
時々そうなります。
そうすると、1回に撒く薬が3剤4剤と増えていって...その中には、畑によっては必要の無い薬も
含まれているものです。




51 名前: AtoZ 投稿日:2003/10/22(水) 20:51
>49,50
私としては、このスレッドにおける湖水さんの意見に非常に共感するものがあります。

さて、2つのことに分けて考えられると思います。

・病害虫の発生に対応した農薬散布の決断の根拠は?
・誰が決断をするのか?

ということです。
これは、総合的病害虫管理(IPM)の考え方の核心部分でもありますが、

・正しいというか強い根拠を得るためには、一歩下がった立場の人ということになるでしょうが、
無処理区なり対照区なりを設けた試験を積み重ねておく必要があります。
多発が予想される時には、ukoさんのおっしゃるように、当事者はそれどころではないでしょうが、
だからこそ、普段から知見を積み上げておく必要があります。

・決断するのは、やっぱり最終的にはその圃場で経営をやっている農家自身なんですね。
農協の営農指導の人がなりかわって決断はできませんし、すべきでもない。
もしやってしまうと、どうしても、あとで問題にならないようにと、
「農薬を一応撒いておいたら?」ということになるでしょう。
「農薬漬け」と非難されがちなのはこのせいもあるのです。

・「撒く、撒かない」を指導するのではなく、根拠を提示し、最終的には農家自身の判断でやるというのが、
一応、IPMというか、普及についての教科書的答えです。

言うのは簡単なんですが、、、、

52 名前: ★たてき 投稿日:2003/10/23(木) 00:11
 Nスペの中で減農薬にするために生育期間を短縮するという試みが紹
介されていました。そのために肥料を追加したり、葉面散布肥料を散布
したりしてました。これはおいしいキャベツを生産するという大元の目
的を見失っていて、減農薬すること自体が目的になってしまっています
よね。農法上、大変大きな問題だと思います。

 また、ギリギリまで農薬散布をせずにすまそうと思ったが、最後の最
後にやむなく病気治療のために農薬をまいたという実例も紹介されてい
ました。半病人を薬で何とかして出荷するのと、病気にならないように
きっちり予防したものと、どっちが品質的にいいんだろうとか、考えさ
せられますよね。

 農業現場でそういうことが行われている場合がある、、、ということ
は農薬業界人としても一消費者としても監視していく必要があるでしょ
う。ただし、番組中でキャベツの糖度はきっちり確保されていたシーン
も挿入されていましたから杞憂かも知れませんが・・・それにしても野
菜でも果物で糖度で品質評価するようになったのは糖度計が普及したか
らなんでしょうね。悪習のような気がするけどなぁ。


53 名前: いんせ@果樹兼業農家@みかん主体@桃、柿もある@ビワとイチジクは自家用で栽培 投稿日:2003/10/23(木) 00:14
>>48
 零細農薬卸様 
 そうなんですよね。果樹は永年作物だから、野菜と違って翌年以降のことを
考えなくてはならないんですよ。
 でも、経験上、ミカンは防除の手を抜けますね。あといろいろと考えてみました。
1.みかん:減農薬栽培は品質は落ちるが、容易である。マシン油や石灰硫黄合剤、硫黄剤がカウントされないのであれば、無農薬栽培は可能かな?でも、しんどそう。☆ヽ(o_ _)oポテッ
2.柿:元々カメムシやヘタムシ中心の防除なので、カメムシの発生が少なければ、減農薬栽培はできる。 ヘタムシ防除は必ずいるので、無農薬栽培は無理。
3.ぶどう:品種によって異なるが、ジベレリン処理するので、技術的に無農薬栽培は無理。病気に弱いし減農薬栽培も難しいかな。
4.桃:農薬を染み込ませた袋を使えば、減農薬栽培は簡単。発芽直前に防除しないと縮葉病が必ず出るので無農薬は無理。
5.イチジク:無農薬栽培と表示しているものがJA直売店でゴロゴロしている。庭先でもっとも簡単に無農薬栽培できる果樹ですね。きっと。
6.ビワ:元々登録農薬も少ないし、病害虫も大したものが発生しない。我が家の庭では、無農薬栽培している(でも、我が家のビワは毛虫で葉が全滅したことがある)
7.梨:・・・( ̄  ̄;) うーん。知見が乏しいので、わかりません<(_ _)>。。。

再放送の日が調べてもでてこない。(T_T)

54 名前: ★たてき 投稿日:2003/10/23(木) 00:19
>>47
 番組中で10haのキャベツをやってる人が農薬代500万円という話がありましたね。
半分にすると250万円の増益となります。大きなメリットでしょ?

55 名前: なしやん 投稿日:2003/10/23(木) 01:36
>54
 たてきさん
 農薬代が減るのもそうですが、散布手間が減るのも大きいですね。でも、そのメリットがあるから減農薬にしたんでしょうか?

あんな有名大産地が1年で農薬を半分にするなんて、その動機は何なんでしょうか?連作障害?外国産に勝つため?

それが番組を見て一番知りたいなと思ったことです。

56 名前: 名無しさん 投稿日:2003/10/23(木) 08:57
>55
減農薬栽培の認証制度では慣行栽培の5割減で初めて認められるようです。
例えば、
http://www.nogyo.tosa.net-kochi.gr.jp/kikan/kogo/info/info.htm

しかし慣行栽培の農薬使用回数の数え方が明確でないです。
どうも5割減を言うために、慣行を多目に数えているような気が
してなりません(うそという意味ではなく)。
圃場の一部に散布した場合なんかも1回としているとか..。

57 名前: AtoZ 投稿日:2003/10/23(木) 12:59

そういうことです。

慣行栽培のカウント法は極めて「いい加減」です。
さじ加減で如何様にも(限度はありますが)設定でいます。

額縁散布やスポット散布などが有効な農薬もあるのですが、
そのような「減農薬技術」はまったく評価されません。

除草剤なんかは、同じ一つの有効成分でも
昔の剤と今の剤とでは投入量が1/100近くになっているものもありますが、このようなことも評価されません。

現地混用は、成分数も、有効成分投入量も変わりませんが、散布に要するエネルギーを節約され、持続的発展に有効ですが、これも評価されません。



58 名前: 零細農薬卸 投稿日:2003/10/23(木) 16:51
いつぞやも書き込みましたが、農の匠達、行政、業界があみだした良い技術が無登録農薬問題以降、ご破算となりました。
実に勿体無い話です。

59 名前: 湖水 投稿日:2003/10/23(木) 23:37
>52
減農薬のために、肥料や葉面散布で、生育をコントロールするというのは、
よくやる事です。
しかし、番組であったように、天候が悪いところに肥料をやって生育を早め
ては、逆効果であろうと思います。やはり、失敗していたようですが。
農薬が少なくてすむような、健康的な作物をつくれば、味も良いと考えれば
良いのではないですか。

>54
私の5倍の規模で農薬代が20倍。キャベツ1個あたり、10円近い金額
になりそうですね。すごい。
でも、回数が半分になっても、金額は半分にならないでしょう。せいぜい
2−3割減だと思う。


60 名前: みき。 投稿日:2003/10/24(金) 07:23
>たてきさんへ
NHKや嬬恋農協にどんな反響が来ているか教えて下さい。

61 名前: 名無しさん 投稿日:2003/10/24(金) 20:12
>60
それはぜひ知りたいですねー。
たてきさん、よろしく。

62 名前: tea-farm 投稿日:2003/10/24(金) 20:26
慣行と減農薬の詳細が気になって探してみたら、こんなのが出てました。
既知の事ならゴミですが、情報まで。
http://www.jagunma.net/tsumagoi/torikumi/trikumi/kodawari.xls


63 名前: 名無しさん 投稿日:2003/10/24(金) 21:34
>59
私の家のキャベツの農薬代はだいたい湖水さんと同じくらいですね。
ただし土壌消毒剤を使用すると、嬬恋に近くなります。
安値の年には完全赤字になるので、私は土壌消毒の必要な畑は休耕にしています。
あと、散布量がすごく多いですね。20L/aさすがブームスプレーですね。
手散布ではとてもできません。

BT剤は安全な微生物農薬として取り上げていましたが、私の県では、
BT剤を作る菌と人に食中毒を起こすある種の菌が分類学的に同じ種類だから
危険とする新聞記事によってしばらくの間使用自粛になったことがあります。
また遺伝子組み替え作物のBT植物も今は一番マスコミでバッシングされています。
マスコミの科学的冷静な対応を期待したいです。

64 名前: 湖水 投稿日:2003/10/24(金) 22:58
>55
大産地だからこそ、市場からも行政からも、強く要求があったんじゃないでしょうか。
それに、38回はいくらなんでも。キャベツが売れなくなっちゃうよ。
そのくらいの危機感は農協にもあったんじゃないでしょうか。

あの番組を見て、キャベツはみんなあんなに農薬を使うのかと思われるのが困る。
農薬1回くらいで済む作型もあるのですから。


65 名前: 漬物大好き 投稿日:2003/10/24(金) 23:25
38回が19回でも思っていた以上に多いですよね。あの番組をたまたま見た普通の主婦は「嬬恋産」は「農薬漬け」だと思って買わなくなると思います。
まして湖水さんの64みたいに「農薬一回くらいで済む作型」なんてかいてあるこのコーナーを見た人は、絶対買わなくなると思います。
所沢ダイオキシン訴訟みたいに嬬恋の生産者の皆さんがNHKを訴えることになるかもしれません。

66 名前: 名無しさん 投稿日:2003/10/25(土) 00:39
>所沢ダイオキシン訴訟みたいに嬬恋の生産者の皆さんがNHKを訴えることになるかもしれません。

散布回数は事実なのでしょうから、訴えても無駄でしょうね。

67 名前: 美貴娘。 投稿日:2003/10/25(土) 08:50
>63 BT剤を作る菌と人に食中毒を起こすある種の菌が分類学的に同じ種類だから
 誤解/曲解は、どうとでもなりますね。
 そうすると、納豆を食べることも禁止されたのでしょうか? これも、同じバ
 チルス属ですよね。
 さらに言えば、たとえ今まで食べてて安全だからといっても、各製造メーカー
 のバチルス属の微生物はまったく同じでないから、それぞれでの安全性は確か
 めてないとも言えませんか?納豆が安全だからといっても、A食品さんの納豆
 や、B食品さんの納豆が安全だとはいえないなんて、へそまがりなことも言え
 ますね。
 もっとも私は、納豆のADI値がどんなに高くても、安全性が高くても、食べま
 せん!! (あのにおいのネバッとした状態に安心を感じません)

 

68 名前: AtoZ 投稿日:2003/10/25(土) 20:05
バチルス属がダメだといういいぶんも大変ですね。
非科学的です。

バチルス菌は
納豆菌も、病害防除用に生物農薬で登録されている安全なものも、生物兵器用まであったはずですが、十把一絡げはいけませんね。

69 名前: 生協商務 投稿日:2003/10/25(土) 23:25
今日軽井沢の生産者と話す機会がありました。
嬬恋の放送の後にさんざん電話があったそうです。「嬬恋じゃ38回も農薬を撒いているのか」って。他の産地ながら散布回数と原体カウントの違いの説明をするのに疲れちゃったようです。ましてやその産地は同じ気候条件の産地ながら15カウント程度で栽培しているわけです。
その方は嬬恋に得はなかったという判断をしていました。ただ消費者に、農薬を省くことのリスクが伝わっただろうという点は評価していました。

70 名前: 漬物大好き 投稿日:2003/10/26(日) 19:54
やっぱりでしたね。

71 名前: 魚毒性Bs 投稿日:2003/10/27(月) 22:31
本日の朝日新聞にこの番組を見た62歳の女性の投書がありました。
キャベツ栽培にこれほど農薬が使われているとは思わなかった。減農薬とはいえ、
散布が19回も許可されているとは、残留農薬がとても心配だ。という内容でした。
このへんが、一般消費者の感想なんですかねえ。
確かに何の知識もなく、あれを見るとそう思うのは理解できますが。
我々にはこのような感想を持った消費者に説明する義務があるのだろうと感じました。
本当はNHKがやってくれるとよいのですが、難しいでしょうね。

72 名前: ★たてき 投稿日:2003/10/28(火) 00:10
 予想はしていましたが厳しい反応がありますね。
こうなってくると一番心配なのは今後こういう番組や記事に協力する
農家や産地が出てこないんやないかってこと。
せっかくこういう番組を作る素地が出来つつあるのに・・・・


73 名前: 不思議人 投稿日:2003/10/28(火) 00:45
減農薬で安全という考え方は不思議ですよね。
使用回数半分(今回は38成分から19成分)で、残留が半分になって安全・安心
な野菜になるのなら、減農薬野菜を普通の人の2倍食べると、慣行栽培野菜と
同程度の摂取量になりますよね。 それって危ないといいたいのかしら?

減農薬が安全なら、倍量の慣行だってそんなに危なくないはずですよね。

もともと野菜が生えている畑だって、有機物が満載ですよね・

74 名前: メロン小僧 投稿日:2003/10/28(火) 21:54
うちの県でもこの番組は話題になりました。
まず成分カウントが誤解を受けますし、それにしても38成分が
慣行と言われると???ですが
なにせ水稲で慣行が10成分なので有機JASの5成分以下は難しいと
と言われ、種子消毒のしていない種子をくれと言われてます。
(これで2成分持って行かれます。)

75 名前: 湖水 投稿日:2003/10/28(火) 22:37
>72
農薬を減らす取り組みの中で、まじめな番組の中で取り上げてもらった
のは、嬬恋にとっては、良かったのではないでしょうか。
38回も使っていては、いつかは産地が保たなくなるのは、目に見えている
わけですから。農薬の使用をオープンにしようという流れの中で、38回と
いう回数も、いつかは消費者に知られるわけですから。

>73
減農薬というのは、農薬を減らした事を評価するシステムだと思っています。
評価するルールがなければ、農薬を減らそうとはなかなか思いませんよね。
こういう仕組みがなければ、嬬恋も農薬を半減させようとは、思わなかったの
ではないでしょうか。
たしかに、安全を言うなら、無農薬でなければという人もいるようですが、
現実には、難しいですよ。わかりやすくて、取り組みやすいという事では、回数が半分
というのも意味があるのではないでしょうか。

よね。

76 名前: AtoZ 投稿日:2003/10/28(火) 22:51
>75  減農薬というのは、農薬を減らした事を評価するシステムだと思っています、、中略、、、
わかりやすくて、取り組みやすいという事では、回数が半分
というのも意味があるのではないでしょうか。

大所高所から見て、あくまでもメリットに注目するなら、そういうことにはなるかと思います。
ただし、いろいろ矛盾がある訳ですから、
評価方法には改善の余地が多々多々あると思います。

効果的でかつ効率的に農薬を使うということを追求しておれば、
一気に5割削減が、曲がりなりにも成り立つはずなんかなかった訳で、
関係者の勉強不足を思い知らされたとも言えるかなと思います。


77 名前: 中立的な見方 投稿日:2003/10/29(水) 08:51
不思議なこと。
 減農薬で作った作物が「安全」だと生産団体は言いますし、NHKの
 取り上げ方もそうでしたが、「作物」がどう安全かと言う科学的な
 説明がないこと。
 

 心をこめて作りました、とか、使う農薬の原体数が減っています、では、
 では説明不足だと思います。今まで私たちが買っていた作物とどこが違う
 のでしょうか?
 原体数などという表現では、もっと危ないけれども、効果が高いものを使
 ってもよいわけですよね。
 減農薬が安全な作物を作る手段なら、全国のいろいろな農作物に使用できる
 農薬の原体数を一律にすべきではないのかしら?
 よくわかりません。
 

78 名前: AtoZ 投稿日:2003/10/29(水) 20:53
減農薬であろうとなかろうと、
農薬取締法をクリアしておれば、安全というのが、
正解です。

減農薬の意味合いは、「安心、安全」ではありません。
地球環境によいだけであって(これは大変よいことですが)、
消費者の「近視眼的ニーズ」とは関係ありません。
慣行栽培で、「安心、安全」は確保されています。
地球環境、あるいは農家の経営のためによいのです。
減農薬を支持する消費者の方は、
そのようなことをサポートされていることになる訳です。



79 名前: みき。 投稿日:2003/10/29(水) 23:06
>地球環境によいだけであって
マルチやビニールハウスの使用後のゴミや、ボイラー使用は
 だれも言わないから、気にしないでのすね。
 でも、消費者は「安全」というイメージにだまされているとわたし
 は思います。
 

 「地球環境によい」もはっきりしない意味合いですね。環境負荷
 が少ないと言うけど、微生物にとっては分解して食べるえさにも
 なっているわけですよね(すごく、片寄った見方をすればですが)

80 名前: tea-farm 投稿日:2003/10/30(木) 19:27
ビニールハウスの農ビって、回収率高いんですよ。
都道府県等により差はありますけど。
回収された農ビは、リサイクルされます。
#勤めてた先は可塑剤もやってましたので・・・。
マルチ(農ビ/農ポリ)の方は知りませんが、JA単位で回収を行っています。
使用農家の考え方次第ですが、野焼きなんてしたら消防が飛んで来ますから
特に都市部では回収率は高いと思います。

環境に良いとか優しいという表現は何とかして貰いたいですね。

81 名前: AtoZ 投稿日:2003/10/30(木) 22:30
>80 環境に良いとか優しいという表現は何とかして貰いたいですね。

これだけでは意味不明ですから、いくつかのはっきりした定義を示すべきでしょう。

・非再生エネルギー(化石エネルギーのこと)をむやみに使う
・系外から多量の物質を持ち込んだり、持ち出したりし、
生態系の調整機能を不全にする(系外からの有機物の持ち込みもある範囲を超えればそうなりますね)。炭酸ガスの多量放出はここですか。
・生態系を大きく改変したり不安定にする(外来生物の導入なども)

なんてことになるのでしょうが、ますます分からなかったりして、、
農薬の「乱用」はいずれの項目にも関わってきそうですから、
効果的に、効率的に使うようにすればよいのだと思います。

これまでは、「効果的に」がもっぱら強調されていましたが、
これからは、「効率」も考えていけば、
自ずから、環境に優しくなりませんか

82 名前: 名無しさん 投稿日:2003/10/31(金) 08:21
環境に優しいなんてイメージですよね。
81さんの定義だと、農業そのものも環境に優しくないのでは?

・農業機械は使うは、ビニールハウスで重油を燃やす人はいるは、
 農作物の都市部への輸送はあるはで、非再生エネルギーをむやみ
 に使ってますね。
 (農薬の物量に比べたらそらすごい)
・作物を作ることは系外への多量の持ち出しですし、書かれている
 ように肥料の追加は、有機肥料であっても系外からの持込です。
・連作はもちろん、水田だって水の利用で、生態系を変えてます。
 植物は夜は炭酸ガスを排出してますね。

 別に、農業が悪いということでなく、何でもいろいろな見方ができ、
 自分にとって都合のよいような解釈ができますということを、言いたい
 だけです。



83 名前: なしやん 投稿日:2003/10/31(金) 22:28
>80 農業そのものも環境に優しくないのでは?

その通り!

たてきさんもそのようなことを書かれていたと思います。

もちろん農業そのものが悪いということでなく、そういう前提に立たないとおかしなことになるんじゃないかなぁと思うんです。

減農薬は「安全」とか「環境に優しい」といわれますが、それ自体はいいと思うのですが、そこに「こうだからこうするんだ」みたいな理念や思いがなければ意味がないかなぁと思うのですが、どうでしょうか?

84 名前: 名無しさん 投稿日:2003/10/31(金) 23:31
まずは自分達の食生活がどのように成り立っているのかって理解が無ければ
恐らく理解し合えることは無いでしょうね。
地球に優しいとか、環境に優しいとか、言葉でいうのは簡単ですよ。
ビニールハウスで重油を燃やすなっていってたら、生産者に日本で言う前に
外国で言ってくれって言われちゃいますし、農産物をより高く買ってくれる
ところに運ぶ為に化石燃料を使ってるじゃないかって言われりゃ、そんなの
そっちのほうが儲かるんだから当たり前じゃねえかって言われちゃいます。

そもそも農業が自然に優しいという考え方が間違ってます。大なり小なり
自然を損なうことで人間はこの地球で生きています。農業だけにそんな重要な
テーマを押し付けないでって言いたいですね。

日本人よりもはるかに安い賃金でこき使われている人達や、チェックが及ばない
ところで使われている様々な、もはや日本で使われなくなった農薬の恩恵を受けて
生産された農産物によって日本の食糧は支えられてるのに、今ごろ何言ってんの
って感じです。
家計的には助かってるかもしれないけど、国内向けにいくらそんなことを言っても、
もはや農業市場は国内生産者にそんなことを要求する域を越えてますよ。

85 名前: 名無し君 投稿日:2003/11/01(土) 00:38
環境に悪いのは人類の存在です。

そもそも農薬を使うのも化石燃料を使うのも人類。

存在自体が環境破壊には間違いありません。

生態系をむやみに崩し多くの種族を地球からなくしたのは農薬の使用以前からですので、人類滅亡を願うしかありません?!!。

農薬散布反対は大賛成!!。人類滅亡も大賛成?。


86 名前: 農NAME 投稿日:2003/11/01(土) 19:30

「たべるつくる」という、農産物に関するコミュニケーションサイトがあります。
最近掲示板では、先々週のNHKスペシャルの番組が話題になっていました。
http://www.tabetsuku.jp/ft.html

掲示板は普通の主婦が気軽に書き込めるようなほのぼのした感じで好きなのですが、
農薬のような話題になると専門的な話をしてくれる方にも来てほしい気がします。
#専門家の方、素人さん相手にはどうかお手柔らかに・・

87 名前: AtoZ 投稿日:2003/11/01(土) 20:31
>81
に対するレスがいくつか有りましたので、
まとめてコメントします。

・私が挙げたのは「環境に優しい」の定義の例というか案であって、
もっと良い定義が有るかもしれません。
・この定義をガチガチに考えると、農業は全部の定義で「悪」になってしまいますし、
人間の活動全部が「環境に悪い」事になってしまいます。
・だから人間やめましょう、農業・農薬やめましょうといっていたら、議論になりません。
私はそんなことを言っておりません。

少し前に、長谷川真理子氏のコラムが朝日新聞であり、
この辺りの議論を整理しておられました。

・農薬よりももっと環境に優しくないファクターも有るじゃないかという主張。
その通りでしょう。
だったら、農薬を必要以上に非効率的にジャブジャブ使っていて良いのか。
それも違うでしょう。
・むやみやたらで根拠の無い減農薬栽培はみんなを不幸にします。

ということから、農薬は賢く効率的に使いましょう、
というのが結局、環境に優しく人間にも優しい。
(ついでに農家の懐にも)


88 名前: 名無しさん 投稿日:2003/11/01(土) 23:42
>87 農薬は賢く効率的に使いましょう、
  というのが結局、環境に優しく人間にも優しい。
  (ついでに農家の懐にも)

 異議無し!!

89 名前: とおくに 投稿日:2003/11/07(金) 00:16
農薬の多い投与は結果農家自身が困ります。
NHKでの中身の部分でとても頷けたのは
連作障害に悩まされての減農薬です。
知っていると思いますが散布回数と農薬カウントとは意味が違います。
一回に殺菌剤・殺虫剤などで3剤混用すれば3カウントです。
また農薬の種類によっては1剤でも2カウントという農薬もあります。
減農薬は回数という表現を使われていますが本来はカウントと
表現するのが適切かと。

そういえば・・・・回収されていない無登録農薬や禁止農薬は
いったいどこへ行ったのだろう・・・・。
回収費用は国はいっさい関知せずで農家負担。
農家のモラルを信じるのみ・・・かな。

90 名前: ヤツデンワニ 投稿日:2003/11/07(金) 20:34
 この番組を見ての感想は、減農薬を目的としての農業って
いうのは、やっぱりどこか歪んでるなぁというコトでした。
 農業の目的はあくまで良い作物を作ることであって、減農
薬もその手段であって、目的ではないんじゃないかと思いま
した。
 尤も、“良い作物”っていう定義も色々あって、高く売れ
る作物が良い作物だとすれば、“減農薬”というラベルを貼
るコトを目的とするのもわかるんですけど。

 この病気はこうすれば農薬を使わなくても防げる、この虫
は物理的に駆除できる、みたいな農薬に頼らない技術を積み
重ねて、その結果として1剤でも2剤でも減らすことができ
れば、それは“減農薬”じゃないかと、個人的には思うんで
すけどねぇ。
 18回散布が減農薬ラインで、19回になったと聞いた途
端に、この世の終わりみたいに嘆き悲しむ農協職員さんの姿
は、こんな言い方をしたら不謹慎ですけど、なんだか滑稽で
した(笑)


91 名前: ヤツデンワニ 投稿日:2003/11/07(金) 21:26
 この番組の中で誰かが、「無農薬栽培だと、収量は6割位
になってしまう」と言ってましたね。
 番組ラストの惨憺たる畑の惨状を見ると、ホントに6割も
とれるのかどうか甚だ疑問なんですけど、とりあえず6割と
いう数字を信じるとしての、バカ話です。

 無農薬で収量が6割に落ちるなら、単純な話、栽培面積を
2倍にすれば、無農薬でも現在の収穫量は余裕で確保できる
わけですよね。
 栽培量を2倍にして完全無農薬にし、収穫してみて虫食い
や病気のない作物だけを出荷し、残りは捨てる! 完全な無
農薬栽培じゃないですか! 農薬反対派には朗報かも〜〜

 でも、値段には捨てられる4割の作物分の価格も上乗せさ
れるコトになるでしょうね。だって農家は、栽培する作物の
全部に同様に肥料をふったり管理をしたりするわけですから。
 それに、忘れてならないのが捨てられる作物の処理方法。
これは所謂産業廃棄物扱いでしょうから、滅多なところには
捨てられませんね。地面に埋めるにしても、焼却するにして
も、自然環境に与える影響はスゴイことになりそうです。

 それでも農薬を撒くよりはいい、と考えるなら、こういう
方法もアリなのかなぁ・・・なんてね(笑)

92 名前: AtoZ 投稿日:2003/11/08(土) 00:09
延髄反射で

↑あっ、だめです。
大量の伝染源が残って、後作がこまります。

93 名前: 名無しさん 投稿日:2003/11/08(土) 00:25
>>92
なるほど。
そういう問題もあるんですね。

94 名前: 農NAME 投稿日:2003/11/09(日) 02:13
>>92

世界規模で見たら農地拡大こそが最大の環境破壊なわけで
あくまで国内限定的な発想ということなんですよね、
農地を2倍にするって。

95 名前: ヤツデンワニ 投稿日:2003/11/09(日) 21:24
 あイタタタタ(汗)
自分で思ってた以上にバカレスだったみたいで、ど〜もスミマセン。

 ただ、減農薬技術があっても日本の場合、栽培規模の小ささ
から被害を許容する量が少なく、なかなか試せないというコト
を聞きましたんで、ちょっと考えてみたのでした。

 そういえばこの番組では、いきなり全面積減農薬に取り組ん
だみたいでしたが、少しの面積で試験的にやってみるとかいう
コトはしなかったんでしょうかね(僕が見逃しただけ?)

 リンゴのフェロモン剤とか、各地で色々減農薬技術を試験し
てるハズなんで、そういうのもどんどんテレビで取り上げて欲
しいですね。

96 名前: YON 投稿日:2003/11/22(土) 11:35
再放送決定したようです。
http://www.nhk.or.jp/special/rerun.html

●NHKスペシャル再放送予定

◆10月18日(土)放送の
「農薬は減らせるか 〜大キャベツ産地の挑戦〜」
 ==>11月25日(火)午前1:05〜(24日(月)深夜の放送です。)

97 名前: ★たてき 投稿日:2003/11/22(土) 22:07
>>96
 保管していたmpegを間違えて消してしまったので、
ちょうどいいわ(笑)

98 名前: みき。 投稿日:2003/11/23(日) 22:20
>>96
 NHKさんが、この番組のフォローか、反響をとりあげたらどうでしょうか?
 業界人や、農業関係者はすごく気にしているようですが、一般の新聞にも
 取り上げられないところを見ると、どうなのでしょうか?

 どこかの生協のホームページでとりあげられていますか?

99 名前: いんせ@果樹兼業農家 投稿日:2003/11/24(月) 22:19
>>96
 再放送こそ見なくては(-_☆)キラーン
 って今日の深夜でっか ΣΣ( ̄◇ ̄;)!?

100 名前: 元普及員 投稿日:2004/03/28(日) 20:25
NHK関連のことを書きたかったので、このスレッドを使わせていただきます
3月28日早朝放送の”食の恵みを考えた”(これで、番組タイトル合っていましたっけ?)で
アイガモ農法を取り上げていましたね

この放送の趣旨は食農教育みたいですが、子供が農家に「なぜアイガモ農法をしないの?」と
聞いた場面で、趣旨は「何で農薬使うの?」だと取れました

アイガモ農法がなぜ普及しないのか、現状の問題点は何かをなぜNHKはきちんと説明しないのでしょう
子供の質問だけではなく、きちんとアナウンサーが説明すべきだったと思います
兼業化でアイガモの管理ができないこと、アイガモは殺虫・殺菌にはならないこと
生産の安定化のためには農薬がある程度は必要な場合が多いこと、などもきちんと説明しないと
アイガモ農法をしない農家=農薬を使う農家=悪い農家 みたいな感覚を植え付けかねないものだと思いました

また、用の済んだアイガモを近所の川に放していましたが、あれはペットを捨てるのと
どう違うのでしょう
NHKの趣旨だと、現状、処分の困っていることが多いアイガモを全て川に放しても
かまわないように取られかねないと思います
そうであれば犬猫だって河川敷や野山に話してやればかわいそうでない話になります

今回の放送は非常にアンフェアで、かつ社会的にも問題が多かったと考えますがいかがでしょうか



101 名前: おろおろし 投稿日:2004/03/28(日) 20:59
>>100
同感です。

NHKの方としては、用の終わったアイガモを食べてませんよ!
と言う事が言いたかったのかも?

今日も、家庭園芸をしている人が、我が家は木酢液を使ってますと
得意げに話してたので、タールが入っているかもわかりませんよ、
と言ったら、竹酢液にしようか、だって・・・。

102 名前: マーちゃん 投稿日:2004/03/28(日) 21:06
アイガモは水禽類で、鳥インフルエンザウイルスの
全タイプを持っているのでは・・・
結構、怖い存在なんでしょうか?

103 名前: やっさん 投稿日:2004/03/28(日) 21:52
私の知り合いにも報道関係の仕事している人がいましたが、
色んな分野の記事を書かなくてはならないためか、あまり深い
認識は持ち合わせていませんでした・・・
もう少ししっかりして欲しいですね。
でも、明らかに意図的なものを感じる報道は多いです。
最近の国内の無登録農薬と中国野菜の違反で、無登録農薬の方が悪質
かと思いましたが、報道はほとんど中国野菜中心でした。



104 名前: やっさん 投稿日:2004/03/28(日) 22:01
アイガモの鳥インフルエンザは今のところわかりません。
大量死等の報道はないようですが・・・
まだまだ実体解明が必要な段階だと思います。
アイガモの放流も問題ですが、家庭で買っている鳥にキスするなどの
行為も気を付けるべきではないでしょうか?
普通に飼っていれば問題ないでしょうが、接触感染などはあり得るでしょうね。
海外から色んなペットを購入して、困ったら放し飼いにし、生態系を破壊する
日本人は自分で色んな病原菌をばらまいています。
アイガモだけ非難するのは意味ないですね。


105 名前: 名無しさん 投稿日:2004/05/15(土) 07:16
今年の嬬恋は、どうなってますか?


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